人前挙式
現在の日本では、チャペルや神殿で神に愛を誓う挙式スタイルがほとんどですが、夫婦になるふたりが列席者に愛の誓いをたてる「人前式」も次第に増えてきています。
人前式は、神前式や仏前式、キリスト教式とは違い、列席者のみなさんが立会人・証人となって式が進められるのが最大の特徴です。特定の神仏ではなく、日ごろお世話になっている方や親しくしている方など、身近な人々に永遠の愛を誓うのです。
人前式には特別な決まりごとはないので、セレモニーを自由に組み立ててアレンジすることができます。会場や衣装は和洋を問わず、屋外での挙式も可能です。あこがれの衣装をまとうことができるうえに、自分たちの門出にふさわしい会場を選べるので、思い描いた通りに空間をつくっていくことができます。
式の中には、さまざまなアイデアを盛り込むことができます。たとえば、「ブーケ・プロポーズ」。花嫁が持つブーケと花婿が胸にさすブートニアには、次のような由来があります。
その昔、ヨーロッパで、ある男性が思いを寄せる女性のもとへ向かい、野に咲く花を摘んで集めた花束を手に結婚を申し込んだところ、女性はプロポーズを受け入れる印として、花束のうちの一輪を男性の胸にさした、というエピソードです。
この由来を再現したのが「ブーケ・プロポーズ」です。列席者の方々にあらかじめ手にしていただいた一輪一輪の花を新郎が集め、花束にして新婦に捧げると、新婦は一つの花を彼の胸にさすというセレモニーです。
こうした儀式に、指輪交換や結婚宣言、誓約書への署名、誓いのキス、三三九度などを組み合わせて、人前式が成立します。誓約書への署名や挨拶、結婚成立宣言などは、立会人代表が務めるのが一般的です。
新郎新婦退場の際にフラワーシャワーやシャボン玉などで見送る演出も取り入れることができますし、BGMの選曲も自由です。このようにふたりのアイデアを取り入れたオリジナルの挙式をつくりあげることができることと、列席者との距離が近いことが人前式の魅力です。
人前式では会場の雰囲気が鍵を握りますが、八松苑では多様なスペースを備えているので、さまざまな希望に沿うことができます。
大人のリゾート空間をイメージするなら、「センテレオ」でガーデン挙式や披露宴を。本館では花嫁のれんを演出に取り入れるなど、和のテイストを生かした式も。ふたりの工夫が詰まった挙式は、晴れの日を一層思い出深いものにすることでしょう。
※写真は模擬人前式で撮影したものです。
(ファーボ2008年5月号掲載)