幸せへの道のり
結婚を決めたふたりにとって、挙式や披露宴は人生の一大イベントです。ふたりを支えてくれるゲストの方々を心を込めてもてなす晴れの日は、これから始まる幸せな結婚生活の鍵となります。
ふたりを温かく見守り、助けが必要なときには手を差しのべてくれる応援団は、新生活をスタートさせる新郎新婦にとって欠くことのできない存在です。もちろん、当日式場に足を運んでくれるゲストだけではなく、さまざまな形でふたりの門出を祝う人々も応援団の一員であることに変わりはありません。
これまでふたりを支えてきてくれた人々とのお付き合いを大切にするとともに、新しく出会う人々とのつながりをよいものにしていくことは、ふたりにとって重要なことです。それは、ふたりの幸せを想うご両親にとっても同じように大切なこと。それでも、若いふたりが、幅広い層の方々をもてなすには戸惑うことも多く、気づかないことすらあるかもしれません。だからこそ、八松苑では、挙式や披露宴に向けて、ふたりが親御さんと共に歩む「六人七脚」の精神を重んじています。
小松市にお住まいの宮本英勝さん・多美子さんご夫妻のご長男・たつ辰のり儀さんは昨年六月、八松苑で挙式・披露宴を行いました。新婦のまいさん(旧姓・北川)のご一家とは、家族ぐるみでのお付き合いが長く、婚約時にはすでに両家の間でよい関係が築けていたため、式場選びや主な段取りはほとんどふたりが中心となって進めたそうです。
そんななか、英勝さんご夫妻にとって、ご商売上のつながりがある方々の品々を引出物などに取り入れることができたことは、予想外の喜びだったそうです。地元でご商売をする以上、取引先の方々やお客様とのつながりは欠かせないもの。ご長男が結婚されると知って、お祝いの気持ちを込めて品々を提供したいと申し出があればなおさらのことです。
ご長女のご結婚の際は、金沢市内で挙式・披露宴を行ったため、そうした融通が効かなかったのですが、八松苑では地元ならではの事情をすんなりと理解してもらえたことで、お祝いをしてくださる方の想いを無駄にせずに済んだことが、「親としてうれしかった」と当時を振り返ります。
東京にお住まいの辰儀さんは何度かの打ち合わせのほかは、ウェディング・コンシェルジュの中野京子さんと電話でやりとりをして、ご両親に細かく内容を報告してくれたため、英勝さんと多美子さんは、ほかに料理を一品増やすことを提案したほかは、特に口をはさむこともなかったといいます。
「料理もおいしく好評で、全体の雰囲気もよく、みなさんに『こんなにいい結婚式、めったにない』と喜んでもらえました」(英勝さん)。「中野さんには本当にお世話になりました。スタッフの方がしっかりしているので、安心感がありました」(多美子さん)
結婚後、夫婦として初めて新年を迎えるにあたって、結婚式の列席者やお祝いをくれたみなさんに年賀状を出すように辰儀さんにアドバイスしたのも、英勝さんと多美子さんの親心。ふたりの幸せを願う、まさに六人七脚の歩みです。
八松苑では、まだ互いの家へのあいさつをすませていないカップルが訪ねてきたときは、あいさつのときのポイントなどもアドバイスすることもあります。それも、経験を重ねてきたウェディング・コンシェルジュならではの親心の表れです。
「我が子が新しい家庭を築くなら、結婚したあとに、ご家族のみなさんにかわいいがってもらい、よい人間関係を築いてほしいというのが親としての自然な気持ちでしょう。我が子が新しい家庭を築くスタート地点に立つ結婚式は、親として子どもにしてあげられる最後のつとめ。親御さんとしても悔いのないような、温かい挙式や披露宴になるよう、カップルと親御さんでよく相談しながら準備を進めてもらえるといいですね」(坂井浩明社長)
家庭を築いていくのは結婚するふたりですが、その道のりには周囲の人々の支えが欠かせません。少なくともスタートラインに立つまでは、親御さんと共に歩んでいくことが、幸せな将来のためのとっておきの秘訣のように思えます。
(ファーボ2008年3月号掲載)