八代目店主のコラム

白砂青松を次の世代へ

2013.11.04八代目店主のコラム
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八松苑本館が建つ前は松林で、大きな黒松が八本あったとされる。

 

毎年、この時期の風物詩として、金沢の兼六園の雪吊りがある。11月は霜月の頃になると、おかかえの庭師達の作業を、観光客の皆さんが立ち止まって眺めてている光景をよく目にする。

近年、地球の温暖化や松の葉を掻く作業(こっさ掻き)がなくなり、松くい虫の影響によって、全国的に松の枯死が問題になっている。

先人達が、防風や防砂、そして生活の目的として植樹され、私たちの地域や生活を守ってきてくれた松林が危機的な状況にある。

勧進帳は「根上の松」(ねあがりのまつ)で有名な、能美市の海岸も過去約10年位の間に、枯死した松が多く、私が幼少の頃の思い出にある、白砂青松の風景は見るも無残な姿になってしまった。

5年前より、この状況を改善し後押ししようと、地元の有志や企業のご理解を得て、いしかわ『能美の松葉』サポートクラブを立ち上げた。地域の森林組合の方々や中学校の生徒達と毎年植樹や整備を進めていく中で、県や行政も動きはじめ、今ではかなりの面積の整備が進み、白砂青松が少しずつではあるが、再生されてきている。思った以上に早いスピードで。

そして私も、この会の事務局として、微力ではあるがお手伝いしている中で感じるのは、継続していくエネルギーと思いの大切さ、そして先人たちの偉大さを痛感させられる。私達には、その思いや地域の財産を次世代に伝え残す義務がある。

平成25年 霜月  坂井浩明

 

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